映画プロデューサーが手掛けるまちづくり
いつも大変お世話になっている大阪府宅地建物取引士業協会さんが主催する、「地域価値向上セミナー」に行ってきました。(今回で2回目です)
登壇者・セミナー講師は、暇と梅爺株式会社 代表取締役 後藤 大輝さん。
テーマは「地域での伝える場づくり」と「新旧融合による文化育成」についてです。
「暇と梅爺(ひまとうめじぃ)」、面白い会社名ですが後藤さんの経歴も社名に劣らず異色です。
もともと映画監督・プロデューサーを志していた後藤さんは愛知県から、東京都墨田区の「京島」に移り住みました。
この引っ越しがきっかけで、京島を起点に文花・立花・八広・押上・向島・寺島など墨田区の木密エリアにて、老朽不動産の賃貸運用(サブリース)や建物の活用創案・管理運営を行うことが、後藤さんの主たる事業となりました。
不動産業界の経験もなく不動産屋でもない、映画プロデューサーを志していたこのお兄さんが、どのようにして京島の木造長屋を変えたのか?
そして、どのように地域の人や企業(信用金庫など)を巻き込み、まちづくりを行ってきたのか?をお話いただきました。
100年先へ文化を紡ぐ 「八島花文化財団」
後藤さんの14年以上にのぼる活動の積み重ねもあり、一般財団法人を設立したというお話も大変刺激的でした。
簡潔に表現すると「財団法人=お金の集まり」で「社団法人=人の集まり」だとのことで、仲間からは相当の反対もあったそうですが、財団を選んだ理由も聞いていて清々しく、好感が持てる内容でした。
財団設立の目的は、「地域に関わる人たちが、地域文化の担い手となり、表現することを認め合う安住感を次の世代に継承すること」であり、財団に土地や建物の所有権を寄付される人が増えているそうです。後藤さんと八島花文化財団の未来が気になります。「ENJOYWORKS OSAKAとも何か面白いコラボが出来たらいいなあ・・・」
株式会社尚建 徳山さんとのトークセッションも面白かった
東京都文京区の谷根千(谷中・根津・千駄木)にて不動産事業やまちづくりをされている徳山 明さんと繰り広げるトークセッションも大変為になりました。
坪単価が高い(賃料が高い)物件は、区分けして賃料を下げることで借主に安く借りてもらう。実際の施工事例も見ることができて目から鱗でした。
【オマケ】懇親会も大盛り上がり
■地域価値向上セミナー概要
主催:一般社団法人 大阪府宅地建物取引業協会
講師:暇と梅爺株式会社 代表取締役 後藤 大輝氏 / トークセッションゲスト:株式会社尚建 代表取締役 徳山 明氏
■セミナーで印象的だった名言
「文化とは、感覚の共有である」by 後藤氏
「まちづくりのPRとブランディングは上手くしすぎない。なぜなら家賃が高騰してしまう可能性があるから・・・」by 後藤氏
「建物を区分けにするときは、テナント同士に派閥が出来にくいように奇数にして設計をおこなう」by 徳山氏
■本日のまとめ
やっぱり不動産屋さんは飲み会好きが多い。